(株)日建×VF甲府「国際交流事業」カンボジア・バッタンバン州 サッカー教室

2016.02.23(火)

クラブ

 (株)日建×VF甲府が行う「国際交流事業」の一環として昨年のラオスでのサッカー交流に続き、2月6日(土)、7日(日)の両日に、カンボジアのバッタンバン州の空港敷地内サッカーグラウンドにてサッカー教室を行いました。

 主催:ヴァンフォーレ甲府、(株)日建、SALT Academy
 協賛:(株)はくばく
 後援:在カンボジア日本大使館

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 5日、カンボジアのシュムリアップ空港に到着。

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 今回の訪問では保坂不二夫アカデミーダイレクター、島根聡一U-15監督、西川陽介U-12監督、井上雄幾スクールマスターの4名がヴァンフォーレ甲府のアカデミーアドバイザーでもある(株)日建の雨宮清社長、雨宮誠副社長と共に活動しました。
 また、今回(株)はくばくより市場戦略本部購買部・雑穀エキスパートの望月睦子様も同行して頂きました。

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 (株)はくばく様からビブスやお菓子などを、(株)日建様からはサッカーボールなどをご提供して頂きました。誠にありがとうございます。

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 初日にユニフォームをプレゼントする保坂アカデミーダイレクターと島根U-15監督。

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 サッカー教室にはSALT ACADEMYの少年11チーム(約500名)の内、U-12から34名が選ばれ参加し、また、マイティーガールから30名の内20名、コーチ5名を含め25名が参加し、盛大に行われました。
 カンボジア北西部においてはポルポトとの内戦の最前線でした。特にタイ国境地域においては貧困な部落も多く、農業開発及び学校建設等含め支援が必要不可欠であります。
 また女性においては人身売買が行われているとも言われております。
 今回はこの地域で国際交流事業の一環としてサッカー教室を行いました。

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 サッカー教室の内容はテクニック、ポゼッション、守備、フィニッシュの4テーマを主に行いました。
 2日間、気温も高い中、午前午後と負荷の高いトレーニングを行いましたが、しっかり集中した中で、積極的に指導を吸収していく選手たちは素晴らしかったです。

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 今回、マイティーガールの指導を担当した島根聡一U-15監督と井上雄幾スクールマスター。
 「技術と規律がしっかりとしており、普段より訓練されているという印象でした。そのため、手探り状態からスタートした部分がありますが、質の高いトレーニングができたと感じています」という島根U-15監督の印象にもある通り、カンボジア女子代表にも選出される選手がいるとのことでした。今後が楽しみな選手たちです。

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 少年の部のU-12、U-11を保坂不二夫アカデミーダイレクターと西川陽介U-12監督が担当しました。
 「小柄な選手が多かったのですが、パス、コントロール、ドリブルといった基本技術がしっかりしていました。今回のトレーニング内容は日本のナショナルトレセンでも実施しているものも行いました。日本での指導留意点と同様、選手の気付きを大切にしましたが、コーチの話を良く聞き、要求に対して積極的に実践してくれたことをとても嬉しく思いました」という保坂アカデミーダイレクターの言葉にあるように、サッカーに対しての情熱があり、今後の更なる成長が期待できる選手たちでした。

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 サッカー教室の対象であるSALT ACADEMYは北西カンボジア、バッタンバン地域、パイリーン、ポイペト含む少年少女サッカークラブをまとめている組織チームです。
 特別なスポンサーはなく、個人やそれぞれの寄付金で運営されております。

 SALT ACADEMYの少女たちで構成されているマイティーガールは貧困な暮らしをしており、故郷を離れて寮生活を送っております。
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 マイティーガールのメンバー一部が在籍しているDEWEY INTERNATIONAL UNIVERSITY (略してDIU。ディウィ国際大学)は、主にカンボジア北西部の恵まれない環境におかれている若者を対象に’’実践で学ぶ (Learning by Doing)’’をモットーにし、研究開発や企業やNGOでのインターンシップを通じてハイレベルな教育受けることが出来る機関で、奨学金制度も充実しており、大学卒業後は管理、会計、銀行、財務、マーケティング、英語教育、地域教育、スポーツ等、多数分野の職業に就いている。
 また、海外留学支援や、アメリカをはじめ、近隣諸国のマレーシア、シンガポール、香港とも教師、学生の交換交流も積極的に行っている。大学のほか、小学校から高校までの一貫した教育を行っている。
 教育費は大学側として60%負担し、あとの40%は寄付金によって賄われております。
 少女たち(12~20歳)は、午前中は学校で勉強し、午後からサッカー練習を行い、皆プロ選手を目指しております。

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 【(株)日建 雨宮清社長・ヴァンフォーレ甲府アカデミーアドバイザーコメント】
 少年少女の顔を見ているとサッカーに対して学ぼうという意志が強く感じられ、アカデミースタッフの指示のもと、ひとつひとつの技術を学び取られているように感じました。
 少年少女たちは日本へ行ってもっともっとサッカー技術を学びたいと言っており、将来的には日本でプレーしたいとも言っておりました。
 今回、ヴァンフォーレ甲府のアカデミースタッフの技術をしっかりと伝えることが出来たと思います。
 受講した少年少女たちは熱心な眼差してコーチの話を聞き、そしてプレーの時はサッカーを学ぶ喜びで溢れるばかりの笑顔を見せてくれました。
 SALT ACADEMYの指導者の皆様も日本の教育技術を学び、大変喜んで頂きました。
 また、ヴァンフォーレ甲府のアカデミースタッフも様々な面で学ぶことが出来ました。

【地雷原見学】
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 2日間のサッカー教室を終え、3日目はシーマックが実際に地雷除去を行っている現場を視察させて頂きました。バッタンバン州にはポルポトとの内戦時の地雷が多く残されており、(株)日建様が開発された地雷除去機により、日々地雷と格闘しています。どれほどの威力があるか、実際位に爆破するとことを見せて頂きましたが、爆破のスイッチを押した保坂ダイレクターも驚きの表情でした。
 すでに地雷除去を行った場所には「雨宮学校」が建設されていました。地雷を除去することによって、学校に行けない子供たちが学ぶ場ができ、丁寧に耕された田畑には食物ができます。
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 現在、雨宮学校ではシーマックの隊員が地雷除去についての講習を日々積み重ねています。いずれはこの地域に人々が暮らし、子供たちが学ぶ活気の溢れる場となります。

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 雨宮学校のグラウンドにはすでにサッカーゴールが設置してあります。
 将来このグラウンドで少年少女たちがサッカーを楽しむ日が来ることを待ち望んでいます。

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 今回はサッカー教室でもビブスを提供して下さった(株)はくばく様が育てているキビ畑も見学させて頂きました。水の管理が非常に難しいとのことでしたが、根強くキビが育っており、その中に力強く生きる姿を感じることができました。

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 バッタンバンの地雷原にて。シーマックの隊員と(株)日建さんの地雷除去機を前に撮影。


【佐久間悟GMコメント】
 国際交流事業につきましては、昨年の記者会見で発表させて頂いた考えのもと進めている事業であり、ヴァンフォーレ甲府を支援して頂いている山梨県の多くのスポンサーの皆様が 今後、アジア、更には世界に進出する際の足掛かりにサッカーをツールとして(株)日建様とヴァンフォーレ甲府の活動を活用して頂ければと思っております。
 今回は長年ユニフォームスポンサーとして多大なるご尽力を頂いている(株)はくばく様も加わって頂きました。この取り組みがいずれは山梨県全県の活動に発展することを期待しております。
 ヴァンフォーレ甲府は地域の皆様と共に喜び、時には悲しみ、苦しみながらも発展して前進するつもりでありますので、ぜひ多くの皆様に関わって頂き、オール山梨で取り組んでいければと考えております。
 今後も(株)日建の人材育成や国際貢献とヴァンフォーレ甲府の志が一体となって、山梨県の皆様と共に日本の大きなエンジンとなって、国際交流活動を促進していきたいと考えています。
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