ヴァンフォーレ甲府:佐久間 悟監督
・2点ビハインドだが、これで崩れずに緻密にやること。
・少しリスクを負って、前から行く場面があっても良い。
・バレーに入ったら少しサポートを早くすること。
サンフレッチェ広島:森保 一監督
・試合の入りを集中すること。
・このまま無失点でいくこと。
・バランスを取りながら攻撃をしていこう。
ヴァンフォーレ甲府:佐久間 悟監督
試合の総括の前にですね、結果的に他会場の結果で他力になってしまいましたけれども、今シーズン残留をすることが出来たということ。改めて本当に頑張ってくれた選手、スタッフのみんな。私が監督に就任してから、ひたすら支えて頂いたフロントの皆さん、応援し続けて頂いたサポーターの皆さん。そして途中でクラブを離れることになりましたけれども、前監督の樋口さんにも要所要所で助言を頂いたりしたという事もありましたので、多くの皆さんにこの場を借りまして感謝を申し上げたいと思います。
試合に関しては本当に残留できたことは嬉しいのですが、セカンドステージの戦いを振り返ってみますと上位のチームとの対戦がほぼ終わって、ガンバに敗れ、FC東京にも敗れ、鹿島にも負けと。浦和には奇跡的に引き分けることが出来ましたけれども、横浜FM、それから今日の試合ということで、ことごとく上位のチームには結論から言うと歯が立たなかったという事を言わざるを得ない状況だと思っています。今日、自分たちが用意してきたプランがなかなか機能せず、そして結果も上手くいかなかったということで言うと、ガッカリしているというか残念な試合結果だったと思います。
前半に関しては広島さんは20分以内の得点率が非常に高くて、そこで先制点を取ったらほぼほぼ負けることはありえないという中で、スーパーゴールが入って失点をしてしまい、いただけなかったのは特に2点目だったと思います。クロスボールからGKがパンチングをして、ある程度混戦だったのですが、松橋選手がマイボールになって体を入れたところで入れ替わってしまった状態になったので、広島のアラートさというか、したたかさというか、チャンピオンを目指しているチームというのは、ああいうところを逃さないんだなとベンチの中で改めて思いましたけれども、あの2点目が非常に痛かったなと思います。
ハーフタイムにはそうは言っても、もう一回0-0の状態からスタートして、リーグ戦ですから他会場の結果もあるし得失点差もあるので大きく崩れることはやめようということでスタートしましたが、とはいっても0-2のビハインドでしたので、これまで比較的ゴールキックから長いボールを駆使してセカンドボールを拾ってという戦いだったのですが、ゴールキーパーからピックアップをさせるということが必要だったので、そういったことで言えば、中盤の活性化ということで下田選手を最初はアウトサイドで入れましたが、中盤に戻して、最後は伊東選手を前に出して、橋爪選手とサイドからの攻略を試み、ボールを持つ時間帯はありましたけれども広島さんがこのゲームは0-2で良いというような状態だったと思うので、あのブロックの中に入り込めず、2度ほどバレー選手にビッグチャンスがありましたけれども、それを決めることが出来なくて結果的には0-2ということ。広島に先制点を与えてなお且つ2点目を前半のうちに取られると、今の私たちの力で言うとなかなかひっくり返すことは難しかったかなというのがゲーム後の私の感想です。
Q:シーズン途中で監督を引き継ぎ、GMという立場から佐久間監督を評価すると?
A:非常に難しいところはありまして、優秀な人は兼業、兼務になってもその場に応じて割り切ることは出来たんでしょうけれども、正直言って監督とGMということで言うと、この立場で監督をやる時はいつもそうですが、葛藤の連続だったかなと。選手、特に若い選手に本当だったら成長の場として機会をどんどん与えてあげたいなということもあったにも関わらず、でもやはり現実問題、ソロバンをはじかなくてはいけないということもあったので、そういう厳しいというか微妙な精神状態の中で仕事をせざるを得なかったいうのが実情です。
もしGMとして佐久間監督を評価するのであれば、J1残留できたことは評価するのですが、ただこれは泣き言も人のせいにするつもりもありませんけれども、突き詰めてみると、今の現状はファイヤーマンのように出てきて残留をして英雄のような形で取られますけれども、大元をたどってプロセスを検証してみると、本当に今シーズンのチームの補強とか、それから外国人選手のところ。これは予算が残留しても増えないというクラブの実情がありますが、それはGMとして受け入れなければいけない現実の中で、与えられた中で手腕を発揮するというのが私の仕事ですから。その中でなかなか良い仕事が出来なかった。
先ほども言いましたが、選手も苦しめてしまいましたし、樋口監督というマリノスで優勝経験もある方を傷つけてダメージを与えるようなことになってしまったということで言うと、サッカー人としてそこは申し訳なかったかなと。振り返ってみれば私自身の当初の基本設計のところに若干問題があった結果ですから。本当にJ1というスタートラインに戻すことが出来て良かったという気持ちしかないですね。
Q:来年に繋げるという意味での今年の残留の意味合いは?
A:ひとつは今シーズンに関しては山形さんが上がってきて、松本さんも上がってきて、これは海野会長がお造りになった、それからサポーターの皆さんが支えてこられたヴァンフォーレ甲府というのは、地方クラブのプロヴィンチアの代表としてこれまで頑張ってきた。
しかし、観客数の問題であったり盛り上がりということで言うと、なんとなく松本さんなどに追い越されたような感覚もある中で、やっぱりJ1に留まったことが地方クラブとして、評価に値するところかなと。クラブの中の将来設計でいうとスタジアム構想は間違いなくある訳で、J1に居続けることによって行政の皆さんであったり多くの方が「やっぱりサッカー専用スタジアムが欲しいよね」という気分にもなると思いますので、その活動を少なくとももう一年続けることができると。これがJ2にいくと行政や多くの皆さんがどうせJ2だからと言われ、J1に上がったらご褒美をあげるよと言われるかもしれない。これはどこの世界でも繰り返されることです。
そういうことで言うとJ1に留まったので、サッカー専用スタジアムをなんとか考えましょうよということを、少なくとも松本さんがあのような形で今シーズンかなり盛り上がった訳ですから、そういう議論も財源やオリンピックの関係もあると思いますが、そういうことを発信し続けることが出来るということで言うと非常に意義があったのかなと思います。
Q:ピッチで残留という形で結果が出て、来年のご自身の監督続投については?
A:現時点では私個人的には思っていないです。海野会長と現場に来るときに話をし、私自身の今後のヴァンフォーレ甲府での活動ということもしっかり議論した中で現場に来ましたので、ここで残留が決まってクラブの次の方向性であったりいろいろなこと。これはまた残留が決まってからクラブの皆さんとお話をさせて頂きたいという話をしていますので、私個人的には現場を続けるという意思は今は持ってはいません。
サンフレッチェ広島:森保 一監督
試合終了以降、更新予定です。お楽しみに。
※諸事情により、予告なく当ページの更新を延期又は中止する場合があります。予めご了承ください。